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外国子会社 配当免除で国税庁がQ&A公開

2010.03.09

 国税庁はこのほど、平成21年度税制改正で導入された「外国子会社配当益金不算入制度」(配当免税制度)について、Q&Aを公開しました。同制度は、間接外国税額控除制度を廃止し、一定の外国子会社から受け取る配当額などを益金不算入にするというものです。 同21年4月1日以後に開始する事業年度から適用開始となっています。
 同制度には、外国子会社合算税制や外国税額控除制度との関係から一部経過措置が設けられており、今回のQ&Aではそのため生じる疑問点について回答しています。
 たとえば、3月決算の内国法人が3月決算の「特定外国子会社等」から同年6月30日に配当を受けたような場合、配当免除制度が適用できるか疑問が生じますが、これについてはできないとしています。
 これは、子会社が「特定外国子会社等」に該当する場合、改正法の施行日前に開始した事業年度にかかる配当には配当免除制度は適用しないとしているためです。
 また、今回の改正で配当額を課税基準として課される外国法人税は外国税額控除制度の適用対象外となりました。このことにより、3月決算の内国法人が12月決算の外国子会社から同年3月10日の配当決議の結果に伴い、同年6月10日に源泉徴収のうえ配当の支払いを受けたような場合、配当免除、外国税額控除の両制度とも適用できないと考えてしまいます。ですがQ&Aではこの場合外国税額控除制度を適用すると回答。外国税額控除制度が適用されないのは、配当免除制度が適用されることにより二重課税の調整が必要なくなった配当であり、配当免除制度が適用されない場合は外国税額控除制度の適用対象になるとしています。